スイカの実が黒くなるのは病気ではなく受粉の方法とタイミングのせい！

投稿日：2018年6月24日更新日：2019年8月20日

こんにちは！

先日、スイカの葉に黒い斑点がある時に疑うべき病気と対策の記事でスイカの病気に関するお話をしまして、
「症状によって疑うべき病気が違う」とお伝えしましたね。

今回は、「スイカの実が黒ずんでいって、やがて落ちてしまう」という
症状について、その原因や対策をお話していきたいと思います。

この症状については、もしかしたら病気ではないかもしれません。
ある簡単な行程を踏むことで解決できる可能性がありますので、
是非参考にしてみてください！

スイカの実が黒くなるのは受粉できていないことが原因かも！

まずは症状の確認です。

今回取り上げる症状は、
「スイカの実が大きくなってくると、実が黒くなってきてやがてダメになってしまう」
というものになります。
もう少し具体的に言いますと、
実の直径が5cm前後まで成長してきたころに実のお尻の部分から黒くなっていって
やがてダメになってしまうといったケースです。

前回の記事でお話した「黒や茶色の斑点が出る」という症状とは違い、
葉や茎には異常は見られず、実だけが黒く変色してしまうことが特徴です。

さて、症状を確認したところで本題なのですが、
章タイトルでもお話している通り、その原因は
受粉ができていないことである可能性が高いと思われます。

栽培時期が梅雨時に重なったり、単に雨が多かったりで、
花が咲いた時の天候が悪いと、授粉がうまく行われずに
交配ができないため、実が落ちてしまうといった現象を起こします。

つまり、病気とかではないということです♪

こういう場合は、人工的に授粉をさせてあげることで、
今までの症状がウソのように改善することが多いので、
ぜひ人工受粉を試してみてください。

詳しいやり方などについて、次の章でお話していきますよ！

スイカの受粉を人工的に行う方法は？

スイカの受粉を人工的に行う場合、気をつけるべき点が1つあります。

それは、「その日咲いた雄花と雌花で受粉させること」です。
この「その日咲いた」という点がポイントで、
雄花と雌花で咲いた日が違ったりすると受粉できません。
基本的に、これさえ守れば品種などを統一する必要などは
ありませんので、受粉を人工的に行いたい場合は、
スイカの花が開花するタイミングを逃さないようにする必要があります。
(タイミングに関しては次の章でくわしくお話しします)

では、人工授粉のやり方をお話ししますね。

まず、つぼみの下にふくらみがある方が雌花、ない方が雄花になります。
7～8節目に最初の雌花が咲きますが、これらはまだ未熟な花である場合が多く、
受粉不良の原因となる場合がありますので、もったいないですが、
これらの花は摘んでしまいます。

最初の雌花の後は、5～6節ごとに雌花が咲くので、
2番目以降に咲いた雌花を使います。
開花のチャンスは短いので、タイミングを逃さないよう注意しましょう。

そして、いよいよ受粉の行程ですが、別にむずかしいことは何もなくて、
ただ雄花と雌花の花粉を直接こすり合わせてあげるだけです。
筆や綿棒などに花粉を付着させて受粉させるやり方もありますが、
直接こすりつけるやり方の方が簡単かつ確実です。

その日に開花したスイカの雄花を花菊から静かに摘み取り、
花粉が落ちないようそっと花びらを取り除きます。
そして、雄花を雌花の中心部分にやさしくこすってあげれば、
受粉は完了です。

一通りの行程が終わったら、
差票を行った日付を書いて人工授粉させた雌花の近くに
くくりつけておくといいでしょう。
のちのちスイカを収穫する際、
収穫時期を見極めるのにとても役に立ちますよ♪

こちらの動画でもスイカの人口受粉のやり方が紹介されていますので、
合わせてご覧いただければと思います。