こんにちは!
今回は、意外と気になるあの点についてお話ししていこうと思います。
「手話を勉強しようと思い立ったはいいけど、どのくらい勉強すれば手話を使えるようになるんだろう?」とふと疑問に思ったことはないでしょうか?
この疑問を抱えている方って結構多いのですが、でも、
「自分の努力次第でしょ」とか
「人によって違うとしか…」といった答えしか見当たらないのも事実だったりします。
確かに「人による」という言い方もできますが、手話を勉強している方の中には「○○月までに手話を使えるようになりたい!」といった具合に具体的な期間を決めて勉強に取り組んでいらっしゃる方もいると思うんですね。
そういった方にとっては、「人による」という回答だけだとあまりにも酷だと思うんですよ 汗
なので、本記事では
手話を使えるようになるには、どのくらい勉強すればいいのかという点についてお話していきたいと思います。
是非参考にしてみてくださいね♪
目次
手話の上達に必要な期間は?
まず、あまり考えたことがないことかもしれませんが、あなたの考える「手話が使える」という状態は、どの程度のレベルをイメージされているでしょうか?
一言に「手話が使えるようになりたい」と言っても、どのようなシチュエーションで、どの程度手話を使いたいのかによって、必要となる学習期間も変わってきます。
例えば、
①すでに原稿が決まっているスピーチを手話付きで発表したい
②超基本の日常会話を手話で話せるようになりたい
③ろう者と手話でバリバリおしゃべりしたい
④手話通訳士になりたい
↑といった具合に、ざっと挙げただけでもこれだけの目標地点の種類が存在します。
①の「話す内容が決まっているスピーチを手話付きで発表する」くらいなら、スピーチの内容を手話単語に置き換えて、よどみなく表現できるよう練習すればいいだけですから、早ければ数週間、遅くとも1、2か月で発表する内容は網羅できるでしょう。
でも、手話通訳士になりたいと考えている方が、上記のようなテスト勉強的な学習をしても、全く通用しないことは誰の目にも明らかですよね?
つまり、手話を使えるようになるまでの期間を考える際は、自分がどの程度手話を使えるようになりたいのか、目標地点を明確にする必要があるんです。
是非、ここまでこの記事をご覧いただいたあなたも、自分のイメージする目標地点を今一度ゆっくり考えてみてください。
イメージできましたら、次の章へお進みください♪
手話ってどのくらい勉強すれば普通に使えるようになるの?
前の章で、目標地点をいくつか挙げた上で、①については目安となる期間もお伝えしました。
ただ、この記事をご覧の方の多くは②~④の方だと思いますので、そちらに関してみていきたいと思います。
②「超基本の日常会話を手話で話せるようになりたい」という場合
この目標地点は、”超基本の日常会話“という点がポイントになります。
実は手話には、ろう者の方が使う「日本手話」と、手話を学習する健聴者が多く使う「日本語対応手話」の2種類があります。
これらを厳密に分ける必要はあまりないのですが、この2種類の手話の間には表現上の違いがいくつかあり、ろう者の方と手話で会話をしたいとなると、日本手話の知識も入れていく必要があるんですね。
でも、
「特技の一環として、手話で自己紹介ができるくらいになれればいいや」とか
「お店に耳の不自由な方が来店した時に、手話で簡単な接客ができるようになりたい」といった目標設定なら、日本語対応手話で十分だと思いますし、その方がかなりラクに習得することができます。
期間にして、約1~2週くらいあれば、必要な表現はマスターできるのではないでしょうか?
ただ、コレだとほぼ決まった表現しかできるようになりませんから、自由に手話でおしゃべりとまでは行かないのが難点ですね。
③ろう者と手話でバリバリおしゃべりしたい
このレベルになってくると、一気に習得までの時間が長くなってきます。
軽く2年以上はかかると思っていただいた方がいいですね。
というのも、手話単語や指文字は短期間で頭に詰め込めても、それをよどみなく表現できるか、相手の手話を滑らかに読み取れるかは、やはり鍛錬が必要になってくる点だからです。
そもそも座学でテキストなどを勉強するだけでは通用しなくなってくるのもここら辺からでして、実際にろう者と手話で会話をたくさんすることでメキメキ上達していきます。
「手話で話せるようになってから、満を持してろう者とおしゃべりする」のではなく、
「手話で話せるようになるために、ろう者と積極的におしゃべりする」というスタンスの方が確実に効率的です。
ろう者と会話して得る生きた手話で学ぶ1年は、独学で学ぶ手話の3年分かそれ以上に相当するという方もいらっしゃるくらいです。
私の知人で、手話未経験の状態から始めて、ひたすらろう者の方と手話でコミュニケ―ションを繰り返した結果、約半年で手話でろう者と普通に会話できるくらいまでに成長した方を知っていますから、ものはやりようです♪
なので、習得までの期間の目安としては、ものすごく早くて半年、遅くて数年といった感じでイメージしていただければと思います。
④手話通訳士になりたい
正直、この目標に関しては次元が違います。
結論から申しますと、学習期間は1年とか10年とかではなく、一生です。
以前、私は区の手話講習会の上級クラスに参加していたのですが、メンバーの中に区の現役手話通訳士の方が参加されていたんですね。
その方はとっても元気で若々しいおばあちゃまで、クラス全体からも一目置かれる存在だったのですが、その方がいまだに手話を習っていることが、「手話の学習は一生もの」を裏付けていると思います。
単純に手話通訳士になることが目標なら、早い方で5~6年で合格した方を知っていますが、通訳士として活躍するには日々の鍛錬が欠かせません。
(そもそも試験自体が難しく合格率も低いので、その壁に阻まれてなかなか手話通訳士になれない方も多いです)
日本語同様、新しい単語が無限に出てきますし、専門的な用語に出くわすこともザラですから、
「無事手話通訳士になれたし、手話の勉強は一通り完了かな♪」みたいなことにはならないと思っていただいた方が無難かと思います。
手話の勉強の期間はあまり考えない方が良い!
ここまでお話ししておいて今更ですが、
正直言いますと、「どのくらい手話を勉強すれば普通に会話できるようになるか?」と、学習期間で考える必要はないんです。
冷静に考えてみていただければわかるのですが、
例えば「英語を1年間勉強する」という場合でも、
「学校の授業を欠かさず受けて1年間英語を学ぶ」のと
「1年間、英語圏の国に留学して、四六時中英語を学ぶ」のとでは、同じ1年でも雲泥の差が生まれますよね?
それと同じで、手話も
1年間テキストや手話の動画で勉強するのと、1年間ろう者の方と交流を持って積極的にコミュニケーションをとって手話を学ぶのとでは習得スピードが段違いです。
また、あまり年齢で区別するのは良くないのですが、
10~20代の若い方と中高年の方が手話を学ぶのとでは、また習得スピードが違ってきます。
私自身も、最初に手話を勉強し始めてもう8年目になりますが、
始めてから3年間はテレビ番組を見て独学で手話を勉強していたんですね。
で、ある時にろう者の方と知り合って、たくさんコミュニケーションをとって生きた手話に触れるようになり、格段に学習のスピードと質が向上しました。
なので、みなさんも、
「どのくらい勉強すれば手話で会話できるようになるのか?」ではなく、
「どうやって勉強すれば自分の思い描く目標地点にたどり着けるか?」を考えるようにしていただきたいんですね。
もし、まわりにろう者の方がいらっしゃるなら、是非たくさんお話して上達の近道をひた走ってください!
まとめ
今回は、手話の学習期間についてお話ししました。
正直、個人差の大きい部分もありますので、今回お伝えした期間はあくまで目安となりますが、
ご参考になれば幸いです。
それでは、素敵な手話ライフを!
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