こんにちは!
今回のテーマは指文字と手話の違いについてです。
手話の勉強を始めようと思い、「どういう風に勉強していけばいいんだろう?」と軽く調べたりした方なら、誰しも一度は「指文字」という言葉を目にしていると思います。
指文字は手話を勉強する上でなくてはならない大切な要素になりますが、具体的にどういったものなのか、イメージしづらいという方が結構多いんですね。
というのも、手話の世界には日本語にはない独特の文法や表現があり、これらは健常者が手話を習得する上で必ずぶち当たる壁といっても過言ではありません。
そこで本記事では
指文字と手話の違いについてお話しした後、使い方や覚え方についても詳しくお伝えしていこうと思います!
ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
指文字と手話の違いは?
指文字と手話の違いは行近あるのですが、まずは指文字と手話の最大の違いからお話ししましょうか♪
それは…手話は無限、指文字は有限という点です。
なんのことやらちんぷんかんぷんな方もいらっしゃるかもですねw
そもそも指文字というのは、手の形で「あ」~「ん」までの50音をあらわす表現のことで、一つ一つの表現は単語のような意味を持ちません。
50音すべてにそれぞれ固有の手の形が割り振られていて、その手の形を表現することで、50音のうちの一文字を表すことができます。
ちょっと具体的な例を出しますね♪
たちつてとの「ち」は以下のように表現します
かきくけこの「く」はこちら
わいうえをの「わ」はこんな感じです
これらを順番に「ち」→「く」→「わ」と表現すると、「ちくわ」と相手に伝えることができるというわけです。
ちなみに、「が」や「ど」などの濁音や「ぱぴぷぺぽ」といった半濁音、「きゃ」や「しょ」などの拗音も指文字で表現することができます。
これらについては基本の指文字の形にした手を移動することで表現でき、
・濁音にしたいときは指文字の手の形をキープしつつ右にずらす
・半濁音にしたいときは指文字の手の形をキープしつつ上に動かす
・小さい「や」「ゆ」「よ」を使いたいときは、小さくしたい文字の手の形をキープしつつ手前に引く
↑といったルールになっています。
やってみると分かりますが、別に難しい表現などはありませんし、一気に手話っぽくて結構楽しいですよ♪
で、最初に「指文字は有限」とお話ししたところに戻るのですが、
先ほどもお伝えした通り、指文字は50音+αのみで構成されています。
手話全体で見たら膨大な単語に加えて文法や独特の表現等も含まれてきますから、ある意味覚えなきゃいけないことは無限にあるのですが、指文字は50音+αのみですからね♪
イメージとしては、手話という言語の中の表現方法の一つとして指文字があるという風にイメージしていただければいいと思います。
なので、私としては初心者さんや手話を始めたばかりの方は、とっかかりとして指文字から覚えていくことをオススメしています。
では、指文字の具体的な使い方等についてもう少し詳しく見ていきましょうか!
手話の中での指文字の使い方は?
先ほどの例では「ちくわ」を例に指文字の使い方をお話ししましたが、手話のネイティブであるろう者の方々はどのように指文字を使うのでしょうか?
実は、ろう者の方の中にも指文字が使えない(もしくは苦手)という方が結構いらっしゃいます。
というのも、指文字は実用性という面では手話界の中でもワーストクラスの表現でして、普段の会話などで指文字を連発することはまずないです。
これには指文字ならではの特徴が影響しています。
先ほどの「ちくわ」の例でお話ししますね。
我々手話学習者にとっては、
“「ち」「く」「わ」の指文字で「ちくわ」。何の問題もないじゃん!”と思いがちなのですが、
実はこれ、読み取る側の立場に立つとめちゃめちゃめんどくさいんです。
イメージとしては、ローマ字で「Chi」「ku」「wa」と表現されているような感じに近いと思います。
または、漢字が使われていなくてひらがなばっかりの文章とかですねw
これの何が疲れるって、脳内処理が多くて疲れちゃうんです 汗
相手が表現する指文字を見て、
「あぁ。『ち』ね。」
「ふむふむ。次は『く』かぁ」
「で、次に『わ』?」
「…あぁ!『ちくわ』か!」
↑といった具合に、読み取りにめちゃめちゃ体力を使うんですよ!
なので、手話のうまい人ほど、指文字は最小限に抑えて会話をしていますね。
ここまでお読みいただいた方の中には、
「うわ~ そうなんだ… これから指文字覚えてガシガシ使おうと思ってた…」という方も多いでしょう。
でも、指文字の正しい使いどころというのももちろん存在します。
例えば、人の名前や外国の地名などのいわゆる固有名詞は指文字で表現します。
後は、単語表現が分からないときに指文字で代用するという方法も正しい使い方の一つです。
何度も登場してしまって恐縮ですが、
会話の途中で「ちくわ」という手話単語の表現がわからない!となった場合、指文字で「ちくわ」と表現することで、とりあえず相手に「ちくわ」という言葉を伝えることができますよね?
こんな風に、「指文字は、指文字以外では表現できないときの最終手段」という感じで認識していただければと思います。
指文字の覚え方が知りたい!
指文字は、手話での会話で大活躍するものではありませんが、覚えておいて損はないですし、むしろ困ったときにとっても役立つ表現です。
特に手話を勉強し始めたばかりのころは誰しもわからない単語だらけですから、必然的に指文字に頼る回数も多いと思います。
いつまでも指文字に頼りまくって、指文字オンリーで会話するのは望ましくありませんが、
「単語が分からなくても、最悪指文字で伝えられる」
という自信があるだけでコミュニケーションに憶病になる可能性がググっと下がりますので、やっぱり指文字の習得は必須なんですね。
では、指文字はどうやって覚えればいいのか?というお話に移っていきますね♪
…正直、指文字を覚えるのは結構簡単です☆
その秘密は以下の記事でご紹介していますので、ぜひご参照くださいね!
指文字の覚え方は50音ごとの由来を見れば簡単!一覧でご紹介!
まとめ
今回は、指文字と手話の違いについてお話ししました。
ご参考になれば幸いです♪
☆初心者さんに向けた手話に関する記事はこちらから一覧でご確認いただけます。
是非合わせてご参照ください♪