こんにちは!
読書感想文って、人によってはとってもヘビーな宿題ですよね~
私も、学生時代は読書感想文に毎回手こずってました 汗
そこで、悩める若者たちに向けて
「読書感想文の正しい書き方とはなんぞや!」をここ数回に分けてお伝えしてきましたが、
大事なことを忘れていたことに気付いたんです。
「テーマ決め・方向性決め」についてお話してない! と。
実は、読書感想文はこの「テーマ決め・方向性決め」をまず最初にしっかり行った上で
始めるのがベストなんです。
これがわかると、読書感想文がものすごく楽に書けますよ!
しかも、楽に書けるだけじゃなくて、
高校生レベルの論理的でしっかりした読書感想文が書けると思います!
今回は『走れメロス』を例に取り上げ、
この後の章で、詳しくその方法についてお話していこうと思います。
『走れメロス』で読書感想文を書こうと考えている方はもちろん、
それ以外の本を選んだ方も、参考にしていただけるテクニックが満載ですよ♪
是非、これからお話しする内容を参考に、
今までより一段、二段とレベルアップした読書感想文をラクに書いちゃってください!
目次
走れメロスの読書感想文を書くときのポイントは?
では、さっそく
読書感想文の「テーマ決め・方向性決め」についてお話していきましょう。
まず、「方向性決め」からお話していきますね。
「方向性決め」とは、
自分が読んだ本に対してどのような論調で感想文を展開していくか を指します。
分かりやすいところで言うと、
「絶賛型」…主人公の行動や判断を褒め、
「私もこういう風になりたい」といった展開にする
「批判型」…主人公の判断を批判し、
「自分ならこうした」といった風に論破していくスタイル
などが挙げられます。
さらに他の方向性をいくつか挙げておくと、
「表現分析型」…作品で用いられている描写や
文章表現を分析する(「ここの比喩が最高」など)。
「作者背景型」…その本が書かれたときの作者の状況から、
描写や表現との共通点を見つける
「自分語り型」…自分の体験やエピソードを書き、
作品にリンクするところを強調する
といった方向性で書くこともできます。
「作者背景型」に関しては、作者の人生というか年表を軽く調べる必要があるので、
若干めんどくさいかもしれませんが、その分、人とは違った感想文に仕上がりますよ。
例えば、「作者が結婚した年に書いた本だから、表現がこんなにポジティブなんだな」
といった具合に分析していく形になりますね。
逆に簡単なのは、「絶賛型」、「批判型」、「自分語り型」ですね。
ですが、「絶賛型」は簡単すぎるあまり、
仕上がりが単調になったりして高校生には向かないかもしれないです。
そういう観点からですと、
「批判型」、「自分語り型」が比較的書きやすく、単調になり過ぎないかと思います。
ちなみに、「批判型」で書いていこうと決めたからといって、
終始、主人公をディスる必要はありません。
例えば、『走れメロス』の例で見てみますと、
メロスは妹の結婚式があるにもかかわらず王に食って掛かり捕えられてしまいましたし、
勝手にセリヌンティウスを人質にする始末です。
しかも、結婚式から帰る際、途中で諦めて友達を裏切ったりしています。
これらは完全な批判材料ですが、
その一方でメロスは、諦めかけたもののしっかり自分を立て直し、
セリヌンティウスのもとに戻りましたし、
何より人々が全く抵抗できなかった王に堂々と立ち向かったという勇気や正義感は
称賛に値するものですよね?
このように、登場人物が終始ダメダメなヤツということはほとんどなく、
良い面・悪い面の両方が描写されているはずです。
なので、「批判型」の方向性なら、主人公の良くない部分、直すべき部分に
多めに触れたうえで、
「でも彼にはこういういいところもある」
「この点は私も見習うべきだと感じた」といった形で
自分自身へ落とし込んでいけばいいのです。
ある程度、感想文の方向性が決まったところで次は「テーマ決め」です。
テーマ決めに関しても特に難しいことをするわけではありません。
ここでいうテーマ決めとは、
「作品から読み取れる複数のテーマの中で、
感想文全体で取り上げるテーマを1つ決めること」になります。
『走れメロス』なら「正義」「抵抗」「努力」「傍若無人」「自己犠牲」などでしょうか。
このように、作品から読み取れるテーマや教訓などから、
自分が特に気になったり印象に残った箇所のテーマを
感想文全体のテーマとして設定するのです。
こうすることで、感想文全体で一貫性が生まれ、
展開の仕方が楽になります。
これに、先ほど決めた「方向性」が加わると、
かなりしっかりした感想文が出来上がりますよ。
しかも、ラク~にです♪
この「テーマ決め・方向性決め」は、
自分の性格や普段の行動などから、自分に合ったものを選べるのも良いところです。
例えば、
人のあら探しが好き、屁理屈をよく言ってしまうという方は「批判型」が得意でしょうし、
よく自分の話をずっとしゃべり続けてしまうという方は
「自分語り型」が向いているかもしれません。
自分のモットーが「努力は必ず報われる」等のポジティブなものなら
ポジティブなテーマが書きやすいでしょうし、
逆にちょっと斜に構えているような方はネガティブなテーマを選ぶと書きやすいと思います。
こんな風に、みなさん個人個人に合わせて方向性とテーマを設定していただくだけで
格段に読書感想文が書きやすくなりますから、是非やってみてください!
読書感想文の書き方のコツをもっとご紹介!
さて、この章では
読書感想文を書く際のコツを追加でもう少しお伝えしようと思います。
まずお伝えしたいのは、「視点は自由に!」ということです。
多くの方は、主人公や主要人物の行動や判断をもとにテーマを決めがちですが、
それ以外にもテーマになる要素はたくさんあるんです。
『走れメロス』で言うなら、
メロスが王に立ち向かっていく描写が印象的ですが、
メロスはもともとその土地の人間ではないはずです。
作品の冒頭部分をよく読んでみると、
メロスは邪地暴虐の王が悪政をしいていることを、
都に住む少年から聞いて激怒したという流れなんですよね。
まわりの大人が半ばあきらめ、悪政を受け入れている中、
幼い少年はその心にしっかりと反逆心を持っていたこと。
これも十分テーマとして書けますよね?
この少年がメロスに都の現状を話していなければ
悪政は続き、人々は虐げられ続けたことでしょう。
そう考えると、この物語の真の英雄は
名もない都の少年だったのではないか? という風に展開することもできそうです。
こう考えていくと、意外と面白そうだと思いませんか?
このように、視点を変えて物語を見てみると新たな発見があることもあり、
自分にピッタリな感想文のテーマが見つかることもあるんです。
テーマに悩んだ際は是非試してみてくださいね。
さらに、他にもいくつかテクニックというかコツがあるのですが、
文字量がすごいことになってきましたので、
詳しくはこちらの記事をご覧いただければと思います。
「読書感想文を簡単に早くに済ませたい!」という方と
「読書感想文にしっかり取り組んでみよう!」という方 それぞれに向けて
コツやテクニックをまとめておりますので、是非参考にしてみてください!
「読書感想文を簡単に早くに済ませたい!」という方
読書感想文の書き方は簡単!楽に済ませるにはあらすじをうまく使え!
「読書感想文にしっかり取り組んでみよう!」という方
読書感想文の書き方のコツを伝授!書き出しの内容や全体の構成は?
まとめ
今回は『走れメロス』を例に、
読書感想文を書く際の「テーマ決め・方向性決め」についてお話ししました。
リンク先の記事も合わせて参考にしていただき、
素晴らしい読書感想文を書いてくださいね。
ではまた~